
骨粗しょう症は、骨の量が減少し、骨が脆くなり、骨折しやすくなった病態のことをいいます。
骨は常に新陳代謝が行われ、古い骨が吸収され新しい骨が作られるサイクルを繰り返しています。しかし、骨粗しょう症の方は、骨吸収が骨形成に比べて優位になり、骨の強度が低下します。
原因の多くは、加齢か閉経によって骨量が減ることですが、背中が丸くなる、身長が縮むといった症状は徐々に起こるためなかなか病気であると気がつかず、骨折してはじめて骨粗鬆症であることに気づくケースがほとんどです。
当院では、骨密度測定検査をおこない、レントゲンや血液・尿検査などとあわせて、一人一人に最も適した骨粗しょう症の治療・予防を行っております。
こんな症状はございませんか?
- 背中・腰が曲がっている
- 以前より身長が縮んだ
- すぐに息切れする
- 転びやすくなった
- 立ち上がる時に腰が痛む
- 些細なことで骨折したなど
このような症状・異変がある場合、骨粗しょう症の可能性があります。
年齢のせいとそのままにせず、お早目にご相談ください。
検査

骨密度検査(骨塩定量検査)
当院ではDIP法を採用しております。
DIP法は左手を標準物質(アルミスケール)とともに撮影し、第2中手骨の皮質骨の陰影度と標準物質の陰影度を比較して算出する方法で、結果が受診後すぐに分かります。
簡便で低侵襲、計測時間が短いことがメリットとして挙げられます。
治療
食事療法
カルシウムは骨を造っている栄養素で、骨粗しょう症の予防や治療に欠かせません。
その他にも、カルシウムの吸収を助けるビタミンD、骨を造るのに重要なビタミンKを多く含む食品を摂ることも大切です。
運動療法
骨量増加のためには運動療法が効果的です。
骨は運動などによる適度な負荷がかからないと次第に脆くなってしまいます。そのため骨粗しょう症治療においても、適度な運動をすることが大切になります。散歩やジョギングといった無理のない範囲での運動を日常生活の中に取り入れて改善していきましょう。
薬物療法
骨粗鬆症が原因で骨折したり、検査の結果、骨密度が基準値以下の場合、骨粗鬆症治療薬 による治療が必要です。採血結果や経過と合わせて、治療薬を選択します。